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学校の「当たり前」をやめた。

「ねえ!ちょっと見て!」と、妻。『何?』と聞くと「宿題は必要ない。クラス担任は廃止。中間・期末テストも廃止」だと言う!イヤイヤだけど仕方なく、決まりだからと流れに沿っていた学生時代。そんな僕には夢のような話である。『いやあ凄いねえ!』「これは東京の千代田区立麴町中学校で断行された前例のない改革とその成果の記録だ」と記事を読んでくれました。以下、先日の北日本新聞(13)より引用転載致します。

 

(転載開始)

       教育の目的考え直す 

      学校の「当り前」をやめた。工藤 勇一著

 タイトルを見て「一体何をやめたんだ?」とページをめくる。宿題を出さない、中間・期末試験を行わない、クラス担任制も廃止したというから驚く。本書は、東京都千代田区立麴町中学校で断行された前例のない改革とその成果の記録だ。

 

 宿題は無駄な作業と言い切る。学力は分からない問題を分かるようにしないと上がらない。宿題はできる子には簡単、できない子は解けないままにするから無意味だという。そして学校の授業で理解できるようにするのが基本だと強調する。

 

 中間・期末試験もやめた。一夜漬け勉強になりがちで、身に付かないのは経験から分かるだろう。代わりに単元が終わるごとにテストする。さらに範囲を決めない実力テストの回数も増やす。生徒たちは前より勉強するようになった。

 

 クラスの担任は、一人の固定担任制をやめ、学年の全教員で全生徒を見る全員担任制に。チームとして責任を持つため、毎週会議を開いて情報を共有するようになり、コミニュケーションが劇的に良くなったそうだ。

 

 ふと疑問が湧く。なぜこんなことができるのか。学校の運営は法律などで決められているのではないのか。実は自由裁量の余地がありながら、慣例だったり現状維持が楽だったりして脈々と続いてきたにすぎない、と著者は説明する。

 

手段が目的化していないか。教育の目的に立ち返り、それにふさわしい手段を考え直せ。当り前を疑い、どうすべきか考えろー。この主張こそが本書の眼目だ。故に本書は、教育に限らない、すべての人にとって重要なメッセージとなる。

 

 著者はどんな教師だったのだろう。最終章に体験談が書かれているが、荒れ果てた「教育困難校」で生徒を前に何が大事で何が許されないかを伝える言葉など、学園ドラマのようで読み応え十分。

 

 「世の中ってまんざらでもない。大人って結構すてきだ」と思えるような学校にしたいという著者の理想に共感する。(三澤克彦・時事通信社文化特信部長)

(転載終了)

今までを一気に改革する行動力!前例が無いとか、慣例で現状維持の楽さから続く「学校」のあり方ばかりではなくどこにでもある現在の状況に一石を投じるものと僕自身も著者に共感!そして強感する次第です。時事通信社・1944円のこの一冊。必読です!

 

上の写真は、ふと見上げたときの雲が、まるで少女が空を飛んでいるように見えたもので思わずパチリ!と撮った一枚です。子どもたちがドンドンどんどん羽ばたいて行けるように・・・。

 

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